樋田豊郎【編】
菊判上製/339頁
本体8500円+税
ISBN978-4-902078-29-9
2012年2月刊行
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楽浪漆器を発見・評価および引用した「日本近代美術のパラダイム」を問うとともに、楽浪漆器から「東アジアのなかの造形文化」を考察する。明治42年から日本が実施した楽浪遺跡発掘とその調査研究にかんする基礎事実も提示する。
目 次
はじめに 楽浪漆器をめぐる美術と考古学
Ⅰ 楽浪漆器を受容した日本近代美術のパラダイム
侵略・考古学・観光・近代美術 ―日本の美術家が構想した東亜という理念― 樋田豊郎
楽浪漆器に触発された六角紫水の漆芸作品 宮本真希子
六角紫水のエクレクティシズム ―感覚の無法な羽ばたき― 樋田豊郎
創られた古典 ―近代日本美術における復古― 宣承慧
津田信夫の「伝統」への試み 前川公秀
Ⅱ 東アジアのなかの楽浪文化
楽浪文化研究の現況と課題 李榮勲
韓国考古学者の視点から見た植民地楽浪考古学 鄭仁盛
植民地期日本人研究者の楽浪認識 早乙女雅博
Ⅲ 楽浪漆器の発掘調査
日本に残る楽浪漆器 ―楽浪出土品と楽浪研究史の概観― 谷豊信
小場恒吉の楽浪漆器文様調査 横溝廣子
忍冬文様の伝播 横溝廣子
楽浪漆器の製作技法 加藤寛
あとがき
口絵作品解説/参考文献一覧 /挿図一覧
執筆者(掲載順)
樋田豊郎/宮本真希子/宣承慧/前川公秀/李榮勲/鄭仁盛/早乙女雅博/谷豊信/横溝廣子/加藤寛