出島二郎【著】
四六判/上製/282頁
本体 1800円+税
ISBN978-4-902078-50-3
2018年4月刊行
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家業とは、継承と革新がせめぎあう激烈な現場だ!
異能のプロデューサー・出島二郎が自らの生の足跡と重ねつつ描く、希有の「金沢と老舗企業の文化誌」。
――国際日本文化研究センター所長・文化人類学者 小松和彦
私の問題意識は、何代も続く事業の秘訣のようなものを嗅ぎ出すことにあった。
私自身がその経営活動に参画してきた家業もあり、あの時の判断は正しかったのか、という自省に苛まれることもあった。
しかし、各社の現状を見るにつけ、互いに交感した言葉は生きていると確信したのである。
その一つが、「家業は地域の文化装置」ということであり、まちづくりの主体は家業にあるということなのだ。(「あとがき」より)
目次
はじめに
第一章 佃食品・佃煮から多様な展開
第二章 加賀麩不室屋・ふの字の小宇宙
第三章 福光屋・純米蔵宣言二〇〇一
第四章 浅田屋・変貌する老舗
第五章 髙木糀商店・東雲の花街
第六章 丸八製茶場・焙茶の再構築
第七章 家業とまちづくりと
あとがき
【著者】
出島二郎 (でじま じろう)
プロデューサー。一九四四年生まれ。石川県内灘町出身。「フードピア金沢」(金沢市)、「能登国際テント村」(七尾市)、「北近江秀吉博覧会」(長浜市)、「湖国21世紀記念事業」(滋賀県)、「江・浅井三姉妹博覧会」(長浜市)などに参画。金沢、七尾、長浜などで家業の勉強会を開催、また加賀市のアドバイザーを務めるなど、まちづくりと地域企業のマーケティング戦略に取り組む。研究テーマは「家業の継承と再生」である。
著書に、『福正宗物語』(編著・福光屋)、『鶴見和子の世界』(共著・藤原書店)、『祭りとイベント』(共著・小学館)、『木の家の物語』(編著・ニューハウス工業)、『長浜物語 ―町衆と黒壁の十五年』『その後の長浜 2003〜2012』(NPO法人まちづくり役場)、『地域の遺伝子をみがく』(共著・蒼天社出版)、『他と異なることを怖るるなかれ ―奥村善久博士の軌跡を読む』(編著・金沢工業大学)、『泉屋利吉の教育思想』(金沢工大学園同窓会こぶし会)、『明石合銅物語 1946〜2008』(編著・明石合銅)、『加賀棒茶の誕生 ―戦略転換のシナリオ』(丸八製茶場)、『森の中へ・七尾自動車学校』(七尾自動車教習所)などがある。
また私家版として、『金沢徘徊記』『続金沢徘徊記』『金沢百八景』(福梅文庫)、詩集『老年』『内灘』、句集『少年』『野々市』『長靴』(水母座叢書)など。
現在、『文藝春秋』に「KITキャンパスレポート」を連載中。
出島二郎事務所主宰。金沢工業大学非常勤研究員、(財)何必舘・京都現代美術館理事。
[著者インタビュー・新刊紹介]
・北陸中日新聞 2018年5月25日 著者インタビュー掲載
「食の老舗 まちをつくる プロデューサー 出島さん」
(インタビューイ:押川恵理子氏) > Link
https://www.chunichi.co.jp/article/ishikawa/20180525/CK2018052502000052.html
・季刊『人間会議』2018年夏号 2018年6月5日「環境と哲学の本棚」掲載